1. 結論|フリーランスは「自己責任」で保険を選ぶ時代

会社員時代は、保険や年金の手続きはすべて会社がやってくれました。しかし、フリーランスになると、すべての保障を「自己責任」で選び、加入する必要があります。もしもの時に備えがないと、病気や怪我で働けなくなったときに、生活が立ち行かなくなるリスクがあります。

この記事では、フリーランスが知っておくべき公的保険と、万が一に備えるべき民間保険について、その種類と選び方を徹底的に解説します。あなたの事業と生活を守るための「セーフティネット」を一緒に作り上げていきましょう。

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2. 会社員とは違う!フリーランスの保険の全体像

会社員は「雇用保険」や「労災保険」など、いざという時の保障が手厚い一方、フリーランスはそれらのセーフティネットがありません。この違いを理解することが、適切な保険選びの第一歩です。

公的保険は全て自分で手続き・選択する

会社員の場合、健康保険や厚生年金保険は会社が手続きを行いますが、フリーランスはこれらの手続きを全て自分で行う必要があります。

  • 健康保険:会社員が加入する健康保険(社会保険)から、国民健康保険への切り替えが必要です。
  • 年金: 会社員が加入する厚生年金から、国民年金への切り替えが必要です。
  • 雇用保険・労災保険: 雇用関係がないフリーランスは加入義務がないため、これらの保障がありません。

民間の保険で公的制度の穴を埋める

公的保険だけでは、病気や怪我で働けなくなった時の収入減、仕事上の賠償責任リスクなどを十分にカバーできません。これらのリスクを補うために、医療保険や所得補償保険、賠償責任保険といった民間保険への加入を検討する必要があります。

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3. 【公的保険】フリーランスが加入できる健康保険と年金

フリーランスの健康保険は「国民健康保険」だけじゃない

フリーランスが加入する健康保険は、一般的に国民健康保険が主流です。これは、お住まいの市区町村が運営しており、前年度の所得に応じて保険料が決まります。しかし、保険料が高額になる場合があるため、他の選択肢も検討すべきです。

特定の職種向けに設立された組合健保も有力な選択肢です。たとえば、「文芸美術国民健康保険組合」や「IT健保」などがあり、国民健康保険よりも保険料が安く、付加給付が充実しているケースが多く見られます。

老後に備える年金制度とiDeCo

フリーランスは国民年金に加入しますが、これだけでは老後の生活費が不足する可能性が高いです。公的年金を補うために、国民年金基金や、全額所得控除になる大きな節税メリットがあるiDeCo(個人型確定拠出年金)への加入が推奨されます。

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4. 【民間保険】フリーランスに必須の3つの保険

医療保険・死亡保険:病気や万が一に備える

医療保険は、病気や怪我で入院・手術した際の自己負担分をカバーするための保険です。公的医療保険だけでは賄いきれない費用を補うことができます。また、死亡保険は、万が一の際に、残された家族の生活を守るための備えです。独身の場合、この保険は不要なケースも多いですが、扶養家族がいる場合は検討すべきでしょう。

所得補償保険:働けない時の収入をカバーする

病気や怪我で働けなくなったときに、毎月一定額の給付金が受け取れる保険です。会社員には「傷病手当金」がありますが、フリーランスにはその制度がありません。そのため、所得補償保険はフリーランスにとって最も重要性の高い保険の一つです。

賠償責任保険:仕事上のトラブルに備える

納品物の不備でクライアントに損害を与えた、個人情報漏洩を起こしたなど、仕事上のミスで損害賠償責任を負った場合に備える保険です。特にITエンジニアやデザイナー、Webライターなど、デジタル制作に携わるフリーランスには必須の保険と言えます。

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5. 失敗しない!フリーランスの保険の選び方

 

まずは自分のリスクを洗い出す

リスクに合わせた保険選び

保険を選ぶ前に、まず自分のライフスタイルや事業内容からリスクを洗い出すことが重要です。

  • 独身、収入が安定している:家族を養う必要がないため、所得補償保険や賠償責任保険を優先して、仕事上のリスクに備えることをおすすめします。
  • 既婚、子供がいる: 医療費や生活費の負担が大きくなるため、死亡保険や医療保険で家族の生活保障を優先しましょう。
  • 高単価案件中心: 1つの案件で得られる収入が大きいため、病気で働けなくなった際のリスクが大きくなります。この場合、所得補償保険があった方が安心でしょう。

保険料の目安とコストパフォーマンス

毎月支払う保険料が生活を圧迫しないか、保障内容とのバランスを考慮することが重要です。また、保険料控除やiDeCoによる節税効果も踏まえて、費用対効果を判断することで、より合理的な保険選びが可能になります。

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6. まとめ|保険はフリーランスの「セーフティネット」

フリーランスにとって保険は、事業を長く続けるための重要な「セーフティネット」です。会社員時代のように自動で守られることはありませんが、その分、自分のライフスタイルや事業内容に合わせて、最適な保障を自由に選択できます。

この記事で解説したポイントを参考に、あなたのフリーランスとしての未来を安心して描くための第一歩を踏み出してください。

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