1. 結論|請求書は「取引の証拠」と「お金の入り口」

フリーランスにとって、請求書はクライアントに報酬を請求し、確実に入金してもらうための重要な書類です。書き方を間違えると、入金が遅れたり、クライアントに迷惑をかけたりする原因になります。
特に最近は、インボイス制度の導入により、請求書に記載すべき項目が増え、さらに複雑になっています。この記事では、「どこをどう書けばいいのか?」という初心者の疑問に答えつつ、インボイス制度への対応方法まで、テンプレートを使ってわかりやすく解説します。
2. 請求書に必ず書くべき8つの基本項目

まずは、どのような請求書でも共通して記載が必要な基本項目を確認しましょう。これらの項目が一つでも欠けると、取引先に修正を依頼される可能性があります。
- 請求書発行日:クライアントの締め日に合わせることが一般的です。
- 宛名(クライアント名):正式名称で記載しましょう。
- 請求者の情報:屋号、氏名、住所、電話番号などを記載します。
- 請求書番号:必須ではありませんが、管理を簡単にするため独自に番号を振りましょう。
- 取引内容:提供したサービス名、数量、単価を具体的に記載します。
- 合計請求金額:税込金額を記載します。源泉徴収がある場合はその旨も明記。
- 振込先口座情報:銀行名、支店名、口座種別、口座番号、口座名義を記載します。
- 振込期限:入金期日を明記します。
3. 【重要】インボイス制度に対応した請求書の書き方
インボイス制度とは、消費税の納税を正確に行うために導入された制度。適格請求書発行事業者に登録している場合、請求書に以下の項目を追加で記載する必要があります。
- 登録番号:「T+13桁の法人番号または個人番号」を記載します。
- 適用税率:「10%」「8%」など、税率ごとに記載します。
- 税率ごとの合計金額:税率ごとに合計金額(税抜または税込)と消費税額を記載します。
▼例:税率10%のサービスを提供した場合
〇〇サービス:10,000円(税抜)
消費税(10%):1,000円
合計請求金額:11,000円(税込)
4. 請求書を送るタイミングと注意点

- タイミング:多くの取引では、月末締め・翌月末払いのようにクライアントの締め日に合わせることが一般的です。事前に確認しておきましょう。
- 源泉徴収がある場合:報酬から源泉徴収が差し引かれる場合は、請求書に「源泉徴収税額」と「差引支給額」を明記することで、トラブルを避けられます。
- 送付方法:メールでのPDF送付が一般的です。郵送の場合は、簡易書留など追跡可能な方法がおすすめです。
5. 請求書作成はツール活用がおすすめ
請求書作成ソフトやクラウドサービスを使えば、記載漏れを防ぎ、作業を大幅に効率化できます。テンプレート機能や自動計算機能があり、初心者でも安心して利用できます。
- Misoca:シンプルな操作で初心者でも使いやすい。
- freee請求書:会計ソフトと連携できるため、経理作業全体を効率化できます。
- マネーフォワードクラウド請求書:こちらも会計ソフトとの連携がスムーズです。
6. よくある質問Q&A

Q. 請求書は手書きでもいい?
A. 問題ありません。ただし、取引先が発行する帳票は、取引を客観的に証明できることが重要です。インボイス制度に対応する場合は、必要事項がすべて記載されている必要があります。
Q. 郵送とメール、どっちがいい?
A. メールでのPDF送付が一般的です。手数料や切手代がかからず、すぐに送付できるため効率的です。ただし、一部の企業では郵送を求める場合もあるため、事前に確認しておきましょう。
7. まとめ|請求書をマスターして円滑な取引を
請求書は、フリーランスのビジネスにおいて最も基本的な書類です。最初は戸惑うかもしれませんが、一度テンプレートを作成してしまえば、あとは簡単です。
本記事を参考に、正確な請求書を作成し、クライアントとの信頼関係を築いていきましょう。それが、あなたのフリーランスとしてのキャリアをより安定したものにする第一歩です。













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